Vol.926 12.Sep.2025

CAN通信とは VsCodeでメニューバー表示が消えた Windows10の無料サポートを1年間延長

C CAN通信とは

by fjk

 CAN (Controller Area Network)は、1980年代にBosch社が開発した通信方法で、特に自動車や産業機器で使われ、エンジンやブレーキなどの電子制御ユニット(ECU)が情報をやり取りするために利用されている。CANは、複数の機器(デバイス)間で通信でき、それぞれがデータを送受信できる特徴がある。
 CANは当初自動車業界向けでしたが、その後標準化が進められ国際規格ISO11898、 ISO11519に登録された。現在では自動車業界だけでなく、工場の機械(FA機器)や医療機器、さらには航空機や宇宙開発分野でも活用されている。
 CANはわずか2本(CAN-H、CAN-L)の通信線のみで実現でき、この配線の少なさはコスト削減やケーブルの軽量化につながり、大きなメリットとなっている。
 また、最近では、従来のCAN(1Mbps)の上位互換規格であるCAN_FD(8Mbps)も使われている。

(1) 低コストな配線
CAN通信は1つの回線で送信と受信を交互に行う半二重通信を2本の電線で実現している。CANの信号線が2本あるのは送信と受信のためではなく、差動信号伝送のためである。
(2) 高信頼性
CANは差動信号を用いるため、外部のノイズに対して強い設計である。また、衝突(複数機器が同時に通信しようとする状況)を避ける仕組みも組み込まれている。
(3) エラーチェック機能
CANは、通信エラーを検出し、必要に応じてデータを再送信する仕組みを備えている。
(4) 柔軟なネットワーク構造
CANはわずか2本の通信線のみで実現できるので、新しいECUやセンサーを既存のネットワークに簡単に追加できる。また、ノード(機器)数の増減が容易である。

CANバス

差動信号

【CANプロトコル】
 CANには、以下の4つのプロトコルがある。

@データーフレーム
データを含むフレームでIDが11bitの標準フォーマットと29bitの拡張フォーマットがある。
Aリモートフレーム
データフレームの要求に使用され、データフィールドがないデータフレーム。
Bオーバーロードフレーム
処理が遅いデバイス用にフレームの開始を遅延させるために用いる
Cエラーフレーム
通信中にエラーが発生した場合に送信され、全てのノードのエラー処理を行う。


データーフレーム

リモートフレーム

データーフレームとリモートフレーム

【参考】


V VsCodeでメニューバー表示が消えた

by fjk

 VsCodeで「メニューが3本バーの折りたたみ状態」(下図左上参照)になるのは、 version 1.27.1 でタイトルバーの仕様変更が行われたためで、「メニューバーの表示エリア不足」が原因。
 そこで、メニューバーの右クリックで表示される「コマンドセンター」のチェックを外してコマンドセンターの表示を消すか、VsCodeのwindowsを広げるとメニューが表示される様になる。

・半角スペースおよびタブを可視化する設定は「Editor: Render Whitespace」でおこないます。
 可視化にすると、上図のようにスペースは「・」で、タブは「→」で表示されます。
 
・VsCodeの使い方は ここなどを参照


W Windows10の無料サポートを1年間延長

by fjk

 いよいよwindows10の公式サポートが2025年10月14日で終了する。
 abc872などを参考に、windows11に無料でアップグレードすることができるが、それでもwindows10を使い続けたい場合、セキュリティ更新プログラム(ESU)に登録すれば、最長3年間サポートを延長することができる($61 USD)。
 さらに、2025年6月25日に、特定の条件付きで、無料でESUを1年間(2026年10月まで)利用出来るとMicrosoftから発表があった。

その方法は、

  1. 「Windowsバックアップ」を利用する
    @「スタート」メニューから「設定」を開く。
    A「アカウント」>「Windows バックアップ」と進む。
    B Microsoft アカウントでサインインし、「PCの設定を記憶する」などの同期項目をオンにする。
    C 同期が完了すれば、自動的にESUの資格が付与される。
     
  2. 「Microsoft Rewards」ポイントを利用する
    ・1,000 Microsoft Rewardsポイントと引き換えに、1年間のESUを利用できる。

 Windows10のサポートが1年間延長されるのはうれしいのですが、ESUが提供するのは「最小限のセキュリティ対策」で、できればWindows11への移行が不可欠と言えます。
 それでも、Windowsのアップグレードをためらっている人にはうれしいサービスです。

【参考】
窓の杜
TabWeb (設定手順を詳しく説明)
ESUプログラム(Microsoft)
 
【おまけ】
ソースネクスト社では、「Windows 10のサポート終了後も、弊社の同OS向けのサポートを、当面の間継続する」と発表がありました(2025/7/3)。
マイクロソフト社の有料のサポート延長サービスを考慮したものと思われます。

※手持ちの3台のWin10マシンで、2台はTPM設定を行うことでWin11に移行できましたが、Win8からUpGradeしたWin10マシンは、マザーボードがTPM設定に対応せずWin11に移行できませんでした。


※ 本レポートの参考・利用は、あくまでも自己責任でお願いします。


CAN通信とは VsCodeでメニューバー表示が消えた Windows10の無料サポートを1年間延長