Vol.807 30.Oct.2020

コマンドでディスクの状態チェック 壊れたパソコンを復旧(3) 極細配線ワイヤーを使いたい

C コマンドでディスクの状態チェック(chkdsk)

by fjk

chkdskは指定したディスクの状態をチェックし、表示する。FAT/FAT32では、ファイル名を指定することもできる。実行には管理者権限が必要となる。"chkdsk /f" はディスクを書き換えるので、最悪の場合システムが起動しなくなることもあるので、データのバックアップをとっておくこと。

chkdsk (drive) (file) (option)
オプション 説  明
/fディスクエラーを修復する
/v検査対象の全てのディレクトリ・ファイル名を表示する
/r不良セクタを見つけて回復する
/tボリュームのマウントを強制解除する(NTFS)
/iインデックスエントリのチェックをスキップする(NTFS)
/cフォルダ構造の循環参照のチェックをスキップする(NTFS)

※コマンドプロンプトで使えるWindowsコマンド
<ディレクトリ操作>
 attrib [+|-][R|A|S|H|I] FileName (option) ファイル属性を管理する
 cd / chdir (option) [DirectoryName] ディレクトリを移動する
 md / mkdir ((Drive) Path) [DirectoryName] ディレクトリを作成する
 rd / rmdir (option) [DirectoryName] ディレクトリを削除する
 tree [Drive:][Path] (option) フォルダ構造を図式表示する
<ファイル操作>
 cacls File (option) アクセス権の設定・表示をする
 comp (File1) (File2) (option) 2つのファイルをバイナリ比較する
 copy (option) [SourceFile] [TargetFile] ファイルをコピーする
 del (option) [File / Directory] ァイルを削除する
 dir (FileName) (option) [DirectoryName] ファイル・ディレクトリの情報を表示する
 fc (option) [File1] [File2] 2つのファイルを比較して違いを表示する
 find (option) [char] (Location) ファイルの中からテキスト文字列を検索する
 findstr (option) [char] (Location) 文字列や正規表現を使って文字列を検索する
 ftype (FileType=Char) 拡張子に関連付けするアプリケーションを設定する
 more File (option) ファイルの内容を表示する
 move (option) [SourceFile/Dir] [TargetFile/Dir]ファイルを移動する
 print (option) [print File] テキストファイルを印刷する
 recover [FileName] 欠陥ディスクからファイルを回復する
 ren / rename [SourceFile] [TargetFile] ファイル名やディレクトリ名を変更する
 robocopy [SourceFile] [TargetFile] (option) ユーザ情報を維持したままコピーする
 sort (option) (FileName) データを並べ替える
 type [FileName] ファイルの内容を表示する
 xcopy [SourceFile] [TargetFile] (option) ファイルをディレクトリ構造ごとコピーする
<ディスク操作>
 chkdsk (Drive) (File) (option) ディスクの状態をチェックする
 chkntfs (option) [Volume] 起動時のディスクチェックを設定する
 defrag [DriveName] (option) ディスクを最適化する
 label [DriveName] [LabelName] ボリュームラベルを作成・変更・削除する
 vol (DriveName) ディスクのボリュームラベルを表示する
<ネットワーク>
 arp (option) IPとMACアドレスの対応付けを表示・変更する
 ftp (option) HostName ファイルを転送する
 ipconfig (option) (Adapter) ネットワークアダプタのIP情報を表示・更新する
 logoff (SessionName | Session ID) (option) セッションを終了する
 mstsc /v: ServerName (option) リモートデスクトップ接続を実行する
 nbtstat (option) 現在のTCP/IPネットワ ーク接続を表示する
 net Command netコマンド
 netstat (option) (HostName/IPaddr) (-DNSName) ネットワーク接続状況を確認する
 nslookup (option) (HostName/IPaddr) (-DNSName)DNSサーバに名前解決の問い合わせを行う
 pathping (option) [HostName / IPaddr] ネットワーク経路の品質を調査する
 ping (option) [HostName / IPaddr] IPパケットが到達するか確認する
 route (option) Command (parameter) ルーティングテーブルを表示・変更する
 telnet (option) ConnectionMachine(:Port) TELNETサーバに接続してファイルの操作を行う
 tracert (option) [HostName/IPaddr] ネットワーク経路をリスト表示する
<システム管理>
 assoc Extension (=FileType) ファイルと拡張子の関連を表示・設定する
 at (ComputerName) Time (option) Command 指定日時にプログラムを実行する
 bootcfg (option) boot.iniファイルを編集する
 color (back Color) [text Color] コマンドプロンプトの表示色を変更する
 convert DriveLetter: /FS:NTFS (option) ファイルシステムをNTFSに変更する
 cusrmgr -u UserName (option) ユーザアカウントを管理する
 date (option) システム日付を表示/変更する
 driverquery (option) デバイスドライバの一覧を表示する
 eventcreate (Computer) /ID EventID (option) カスタムイベントを作成する
 getmac (option) コンピュータのMACアドレスを調べる
 gpupdate (option) グループポリシー設定を更新する
 hostname ホスト名を表示する
 mem (option) メモリの割り当て情報を表示する
 openfiles (option) 開いているファイルを照会、表示、または切断する
 path [Path1;Path2;...] ファイルやディレクトリを表示・設定する
 qwinsta (SessionName|UserName|SessionID) (option)ログオンユーザの情報を表示する
 runas (option) /user:UserName ProgramName 別ユーザの権限でプログラムを実行する
 shutdown (option) シャットダウン・再起動やログオフをする
 start (option) Command / program Path 新たなコマンドプロンプト画面を開く
 systeminfo (option) システム情報を収集する
 time (option) 時刻の設定・表示をする
<その他>
 call FileName (option) プログラムやバッチファイルを呼び出す
 chcp (option) 利用する文字コードを変更する
 cls 画面の表示を消去する
 cmd (option) 新しいインスタンスを開始する
 echo (option) エコー機能を設定しメッセージを表示する
 exit ログアウト・終了する
 help (command) ヘルプを表示する
 pause 任意のキーを押すまで処理を中断する
 prompt (Char) プロンプトの表示を変更する
 title NewTitle タイトルバーの文字列を変更する
 ver Windowsのバージョン情報を表示する
 verify (option) ベリファイ機能(書き込み検証)を設定する


P 壊れたパソコンを復旧(3)

by fjk

 前報(abc806)のAで組み上げたi5-6500+H170-proマシンがあるので、これにWindows7のHDDを接続したところ、Windows7の起動画面までたどり着いたが、ログイン画面でUSBマウスやUSBキーボードが動作せず、Windows7にログインできなかった(BIOS画面ではマウスもキーボードも正常に動作)。
 H170proのマニュアルをみると、Skylake(i5-6500)ではEHCI-USB2.0向けのサポートが削除され、XHCI-3.0だけをサポートするに変更されているためとも思われ、BIOSで「PS2エミュレート機能」を有効にするとUSBマウスやキーボードが使えるようになり、Windows7にログインすることができた。

Advance/USB/PS2エミュレート −> 「有効」

 しかし、この方法ではマウスやキーボードの使用は問題ないが、他のUSB機器には対応できないため、他のパソコンでH170-proのページから、「Intel_USB3ドライバー」をダウンロードし、CDに書き込んだ(コピー)。パソコンをPS2エミュレート状態でWindows7を立ち上げ、CDからUSBドライバーフォルダのsetup.exeをクリックし、USB3.0ドライバーをインストールした。再起動時に、BIOSでPS2エミュレート機能を「無効」に設定し、Windows7を起動すると、USBマウスやキーボードが正常に動作し、ログインできた。さらに、USBメモリを差しこんで、正常に読み書きできることも確認した。
 ところが、Windows7をしばらく使っていると、「ハードウェアの変更があったのでWindowsの認証をして下さい」とメッセージが出た。そこで、オンラインで認証しようとしたところ、「ネットワークがつながっていません」とエラーとなった。念のためにダウンロードしCDに焼いておいたIntel_LANドライバーもインストールしたところ、無事インターネットが使えるようになり、Microsoftの認証も行えた。
 さらに、標準のWindows7ではモニタの解像度の選択肢が少なく、ワイド画面にフィットしなかったので、Gen6用の「VGA」と「オーディオ」ドライバーもダウンロード後USBメモリーにコピーし、ドライバーを更新したところ、画面もモニターにちょうどにフィットし、サウンドも高音質音源が使えるようになった。


T 極細配線ワイヤー(外径0.5mm未満)を使いたい

by fjk

AWG(American Wire Gauge、UL規格)とは、電線の導体の太さを表す指標で、製造工程で銅線の引き出しステップ数を表すため、数値が大きくなると細くなる(導体の直径が1.12倍)。AWGは直径0.46インチ(11.68mm)をAWG4/0、直径0.005インチ(0.1270mm)をAWG36と規定し、その間を等比級数的に39分割したもので、日本では(おおよその)断面積で表すSQ(スケア、JIS規格)が使われている。

電線 AWG−SQ対応表 (線径・断面積の単位はmm)

AWG SQ 線径 断面積
AWG36 −−− 0.1270 0.01267
AWG34 −−− 0.1601 0.02014
AWG32 −−− 0.2019 0.03203
AWG30 0.05sq 0.2546 0.05093
AWG28 0.08sq 0.3211 0.08098
AWG26 0.12sq 0.4049 0.1288
AWG24 0.2sq 0.5106 0.2047
AWG22 0.3sq 0.6438 0.3255
AWG20 0.5sq 0.8118 0.5176
AWG18 0.75sq 1.024 0.8230
AWG16 1.25sq 1.291 1.309
AWG14 2sq 1.628 2.081
AWG12 3.5sq 2.053 3.309
AWG10 5.5sq 2.588 5.261
AWG8 8sq 3.264 8.366
AWG6 14sq 4.115 13.30
AWG4 22sq 5.189 21.15
AWG2 38sq 6.544 33.63

 極細線ワイヤーを使う場合、ワイヤー強度が弱いので強く引っ張るとちぎれてしまうので、如何に絶縁被服を剥離するか問題となる。そこで、極細線用のワイヤーストリッパーを探してみると、AWG32以上に対応するものはほとんどなく、JOKARI(ドイツ)のPWS-PLUS001(Amazon、5,337円)が見つかった。PWS-PLUS001は先端長さ調節、AWG36〜26まで対応しており、AWG36に対応できるのはこれのみ。

極細配線ワイヤー
AWG36(2706),AWG38(2344)
JOKARI
PWS-PLUS001
ワイヤーストリップ中
(線径、リード長を設定)


コマンドでディスクの状態チェック 壊れたパソコンを復旧(3) 極細配線ワイヤーを使いたい